子どもは本来、マネっこ(模倣)が大好きです。

 子どもは本来、マネっこ(模倣)が大好きです。ですが、なかなか「マネっこ」をしないお子さんもいます。マネをする行為は、人が成長する為の大切な要素です。誰かのマネをするということは、その相手に興味を持っている状況ともいえます。お子さんの発達段階によりますが、なかなかマネっこ(模倣)をしないお子さんは、自分以外の人に対して興味が低いといえます。こういった場合、「マネしてね」と何か動作をして見せても・・・急にマネっこ(模倣)をするようにはならないかもしれません。まずは、その子自身がしている動作をマネっこ(模倣)してみます。信頼できる大人が、「楽しそうに自分のマネをしている」ことに気付くことが、人への興味に繋がります。

 少し人へ興味が持てるようになったら、今度は大人のマネっこ(模倣)をするよう促します。「楽しそうに」「誉めながら」がポイントです!「犬が好きな子には、犬の動きのマネっこ(模倣)」など、興味のある物を取り入れても良いでしょう。また、「ひとり遊び」も子どもの発達段階にとって、とても大切です。ひとり遊びを徹底的に経験したお子さんは、「自分がこんなに楽しんでいることを人に伝えたい」と思い、「見て、見てー」「こっちおいで~」と周りにいる誰かに目が向きます。「もっと自分の遊びを広げたい」とも思い、他の子の遊びかたに目を向けます。ですが、ある程度の年齢になっても、「ひとり遊び」の時間が多く、お友達との関わりが少ないお子さんもいます。こちらも、「ひとり遊び」をしている子のマネっこ(模倣)をして一緒に遊んでみます。信頼できる大人が、「楽しそうに自分のマネをしている」ことに気付くことで、人への興味に繋がります。そして、今度はその大人のマネっこ(模倣)をして遊ぶようになります。

 ひとり遊びをしているお子さんに、「○○をしているんだね」と優しく声をかけ、その子のしていることを認めてあげます。少し人への興味を持てるようになり、信頼できる大人に認めてもらえたお子さんは、それを誰かに伝えたくなり、ますます人への興味も深まってくるでしょう。

 『ゆう』では、このようなマネっこ(模倣)に至るまでの段階も、お子さんひとりひとりに合わせて丁寧にやりとりをしていきます。 興味を持っている遊びは何か? どのようなタイミングで声をかけるのか? 職員(保育士)がたくさん考え、時にはユーモアも入れつつ、「楽しく」「たくさん誉めながら」一緒に遊ぶ。それが『ゆう』の療育です。